『JavaからRubyへ―マネージャのための実践移行ガイド』の感想
読んだ〜。
誤解を恐れずに言えば,これはRubyの本じゃない。
とある新興技術をメインストリームに食い込ませるための指南書だ。
本書のタイトル「JavaからRubyは」は「○○から△△」に置き換えできる。むろん,△△の部分は,本書で述べているRubyに匹敵する魅力あるものでなければならないけどね。
「2章 苦痛」で述べているJavaのトレーニングの険しさは,非常に共感できる。ここ3ヶ月ほど,VB経験者をいっぱしのJ2EEプログラマにすべくトレーニングを行っているが,そこで思うのはJava(J2EE)の面倒臭ささだ。彼らが本書で言う非本質的複雑性と相対するたびに,自分の能力の低さのせいにしようとするのが不憫でならない。さらに,この非本質的複雑性がJavaを攻略しがたい畏怖すべきモノに祭り上げているようだ。
なんで,あまり自分らを卑下しないでさ「どうして,Javaはこんなにメンド臭ぇんだ」って言おうよ。そんくらいの不条理さは今のJavaにはあるぞ。
ただ,そんなことを声高に叫んだところで,彼らがJava以外の選択肢を手にすることは無いんだけどね。:-(
#南無南無。
話を戻そう。繰り返しになるが,本書はRubyの本じゃない。でもこれはホメ言葉だ。
あと副題にあるように,開発者よりマネージャが読んでくれるとうれしい。たとえば,上司の机に本書が置いてあったら,「この人について行っても良い」と思うぞ。
これはそんな本だ。
最後に,角谷さん,とても面白い本をどうもありがとうございました。
あたしは,特にファウラーたんのインタビューに胸のすく思いをしましたよ。
Javaに何が起きたのか?−Martin Fowlerへのインタビュー−(p.27)
Q:Rubyと比較した場合のJavaの利点は?
Javaには洗練されたツールが揃っています。IDEのIntelliJは手放せませんね。
ktkr (*゚∀゚)=3 ムッハー
#って本編と関係ないじゃん。:-D