アジャイルな見積りと計画づくり

読了。あやうく「献本してもらったけど書評書かないメソッド」を発明するところだった。


すでに多くの方が書評を書かれているので,詳しくはそっち読んでね。:-P
「見積もりと計画づくり」って冠してるけど,そんだけじゃないね。もっとプロジェクト運営全般にわたって述べられていて,アジャイルプロジェクトの実際って感じ?リーン本と同じ匂いがしたよ。


なんでね,タイトルに釣られちゃダメよ。ウチの会社の人もタイトルに釣られて「アジャイルに見積もりする本なの?」ってミスリードしてたし。:-P


手段を選ばず,プロジェクトを成功に導きたいと願っている人たちには,いろんな気づきがあると思う。それが即実行可能かどうかは,各々の置かれた立場に寄るけれど,おそらく簡単ではない。だからといって「すっぱいブドウ」と決めつけるのはもったいない。
とにかく考えさえられる。もう悩めと言わんばかりに章末に問いかけがあるのだから,脳みそフル稼働させてみるのも楽しい。← ココちょっとやせ我慢して書いたから。
できることなら2〜30ページ程度のダイジェスト版作って,プロジェクトのキックオフあたりでメンバに周知させたりするのも良いかもダ。


それはさておき,あたしにとってはどうだったかと言えば,思うところいっぱいで切なくなったよ。:-D
スコープやスケジュールをコントロールできる時のアジャイルプロセスの有用性は身をもって知っている。そんでもウォータフォール(つか計画駆動型か)の牙城は揺るがない。アジャイルプロセスがうまく回せてるの目の当たりにしても,変えようとしないんだから,その頑固さには頭が下がる。


と言っても商習慣ってあるから,そうそう簡単に切り替えられないのもわかるけどね。それゆえに,本書を秘密兵器として仕事を回せてた永和システムってどんな会社じゃ?と思わずにいられない。
秘密兵器って言ってるけど,本書を読んで丸パクリできるモンでもないわな。裏を返せば,見せてもわからんだろという自信の表れか。まるで秘伝の書だね。


ps.
角谷印なんで良書なのは言うまでもないけど,万人向けじゃないよ。実際に手に取ってから,買うかどうかを決めることを勧める。なんでま,ここは敢えて「アサマシエイト経由で買うな(本屋行け)」と言っておこう。
#でも,アサマシリンクは貼るよ。:-)

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

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